本音コラム

「うちにITは必要ない」と思っている経営者に読んでほしい話

著者: 野原琉海(株式会社ラズリ代表)

「うちは今の業務で回ってるから、ITとか別にいらないよ」

こう思っている経営者は多いと思う。実際、今のやり方で売上が立っていて、お客さんもいて、社員もちゃんと働いている。困っていないなら、わざわざお金をかけてITを入れる必要はない。それは正しい判断だ。

ただ、1つだけ聞きたい。

「回っている」と「効率的に回っている」は、同じ意味だろうか?

困っていないのではなく、慣れているだけかもしれない

例えば請求書の処理。ある調査によると、請求書1枚あたりの処理時間は受領から支払い・保管まで含めると約50分かかっているそうだ。月に数十枚の請求書を処理している会社なら、毎月数十時間がこの作業に消えている。

これは「困っていない」のだろうか。それとも「毎月それだけ時間がかかることに慣れてしまった」のだろうか。

決まりきった業務、毎月同じことを繰り返す作業。こういうものは仕組みで効率化できる。請求書の処理だって、受け取りから金額の確認、支払いの手配まで、大部分を自動化する方法がある。

ITを入れるということの意味を間違えている会社が多い

最近よく聞くのが、「うちもITを入れた。社員にChatGPTを使わせている」という話だ。

悪いことではない。でも、社員がChatGPTを使いこなせていなければ、それはただ月額料金を払っているだけだ。

「ITを入れる」というのは、ツールを社員に渡すことではない。

業務の中の「毎回同じ手順でやっていること」を見つけて、それを仕組みで回すことだ。

例えば:

  • 毎月同じフォーマットで請求書を作っている → 自動生成する仕組みを作る
  • 問い合わせが来たらメールで担当者に転送している → 自動で通知が飛ぶようにする
  • 月末に各部署からExcelを集めてレポートを作っている → 自動で集計する仕組みを作る

社員にAIツールを渡して「使って」と言うのではなく、業務そのものの流れを変える。これがITを入れるということだ。

無駄な作業が減ると、会社が安定する

理想論に聞こえるかもしれないけど、書かせてほしい。

無駄な作業が減ると、社員の残業が減る。残業が減ると、社員の負担が減る。負担が減ると、離職率が下がる。

そして何より、本業に集中できるようになる。営業なら営業、製造なら製造。お金を稼ぐ部分に社員の時間を使える。バックオフィスの手作業に追われて、本業がおろそかになっている会社は少なくない。

社員が本業に集中できる会社と、雑務に追われている会社。長い目で見たらどちらが安定するかは明らかだと思う。

どこから手をつければいいか

「じゃあ何から始めればいいの」と思ったら、まず自社の業務の中で「毎月やっている決まった作業」を書き出してみてほしい。

  • 毎月やっている → 効率化の効果が毎月出る
  • 決まった手順でやっている → 手順が決まっているなら仕組みにできる

この2つに当てはまる作業が、ITで改善できる候補だ。

全部を一気にやる必要はない。1つだけ選んで、そこだけ改善する。それで「あ、楽になったな」と実感できたら、次に進めばいい。

「困ってないからいい」が一番もったいない

繰り返すけど、今のやり方で回っているなら、それは悪いことではない。

ただ、「もっと楽に回せる可能性がある」のに、それを知らないまま毎日同じ手作業を続けているのは、もったいないと思う。

ITの必要性が分からないのは当然だ。何ができるか知らなければ、必要かどうかも判断できない。だからこそ、まず「何ができるのか」を知るところから始めてほしい。

「うちの業務、ITで何か変わるのかな」と少しでも思ったら、こちらからお問い合わせください。何ができて何ができないか、正直にお伝えします。

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