サービスの選び方

中小企業のSEO対策を外注する場合の費用相場と依頼先の選び方

「SEO対策を外注したいが、費用がどのくらいかかるか分からない」

この相談で話を掘り下げると、多くの場合、もう少し手前の問いに行き着く。「そもそも外注すべき状況かどうか」という判断だ。

費用相場を調べる前に、まず外注が自社の状況に合っているかを確認してほしい。外注が合わない状況で契約しても、数ヶ月後に「お金を払ったのに順位が上がらなかった」という結果になりやすい。

この記事では、外注が必要な状況の見極めから、サービス種別の費用相場、外注先の選び方まで整理する。

まず「外注すべき状況か」を確認する

SEO対策の外注が向くのは、以下のいずれかに該当するケースだ。

外注が向くケース

  • 自社のホームページへの検索流入がほぼゼロで、ゼロから仕組みを作る必要がある
  • 以前に自社で取り組んでいたが成果が出ず、専門家の視点を入れたい
  • 社内にWeb担当者がいるが、SEOに関する専門知識がなく判断できない
  • 月10〜15万円以上の予算を継続的に確保できる

自社対応を先に検討すべきケース

  • ホームページは持っているが、Googleビジネスプロフィールの設定すら済んでいない
  • SEOで集客したいが、サービスの対象地域がごく限られている(地域密着型の小規模事業者)
  • 月5万円以下の予算しか割けない
  • ホームページ自体が数年更新されておらず、そもそもSEOが機能する状態ではない

特に小規模・地域密着型の事業者の場合、SEOより先にGoogleビジネスプロフィールの最適化(MEO)やホームページの基本的な情報更新に取り組む方が費用対効果が高いケースは多い。「SEO対策をやらなきゃ」という焦りで外注を急ぐ前に、現状のWebサイトが集客できる状態かを先に確認してほしい。

SEO対策の費用相場(サービス種別)

外注できるSEO対策は大きく4つに分かれる。サービスによって費用の目安が異なるため、何を依頼したいかを先に整理してから見積もりを取る方が比較しやすい。

1. コンテンツSEO(記事制作代行)

ブログや専門コラムの記事を継続的に制作・公開することで、検索流入を増やす施策。現在のSEOで最も一般的な手法で、成果が出るまでに3〜6ヶ月前後かかる。

規模感 月額目安 内容
月3〜5本の記事制作 15〜25万円 キーワード選定・構成・執筆・入稿を含む
月8〜10本の記事制作 30〜50万円 上記に加えて競合分析・内部リンク設計を含む
フリーランスに直接依頼 1記事2〜4万円 戦略立案は自社で行う前提。品質のばらつきあり

1記事あたりの単価は、専門知識が必要な業界ほど上がる。医療・法律・金融・ITなど「専門性が求められる分野」では1記事5〜10万円になることもある。

2. テクニカルSEO(サイト内部の改善)

ページ速度の改善、モバイル対応、構造化データの設定、サイト内のクロール設計といった技術的な改善を行う施策。既存サイトに問題があって検索に引っかかりにくい場合に有効で、一度改善すれば継続費用がかからないケースも多い。

作業内容 費用目安
サイト診断・改善提案のみ 10〜30万円(スポット)
診断+改善作業まで含む 30〜100万円(スポット)
月次モニタリング・継続改善 月5〜20万円

テクニカルSEOは一括で解決できる部分が多く、コンテンツSEOのような長期継続費用にはなりにくい。ただし、改善後もサイトが正常に機能しているかを定期確認する費用は発生する。

3. SEOコンサルティング

SEO戦略の設計・キーワード選定・競合分析・改善提案を専門家が担い、実行は自社で行う形式。社内にリソースがあり、「何を・どの順番で・どうやるか」の方針を外部から取り込みたい企業に向く。

対応範囲 月額目安
月次レポート+改善提案 10〜20万円
戦略立案+定例MTG+実行支援 20〜50万円

コンサルティングのみで成果を出すには、指示を受けて実行できる社内担当者が必要だ。担当者がいない状態でコンサルだけ契約しても、提案が宙に浮いたまま終わる。

4. 総合SEO支援(コンサル+実行まで)

戦略立案からコンテンツ制作・技術改善・レポーティングまで一括で対応する。SEO専門会社への委託が典型的な形式で、成果が出やすいが費用も高くなる。

規模感 月額目安
中小企業向けの基本パッケージ 20〜40万円
本格的な支援(大量の記事制作含む) 50〜100万円以上

「月10万円以下」で何が起きるか

検索すると「月5〜10万円からSEO対策」という広告や会社が出てくる。このレンジで実際に何が提供されるかを理解しておいてほしい。

月10万円以下のSEO外注では、以下のいずれかに限定されるケースが多い。

  • 月1〜2本の記事制作(量的に効果が出るまでに何年もかかる)
  • テンプレートを使い回した低品質な記事の量産
  • 「サイトを診断しました」というPDFレポートだけが届く形式
  • 順位チェックツールのデータをまとめた月次レポートの提供

費用を抑えることは合理的な判断だが、SEO外注は作業量に比例するサービスだ。安すぎる費用では「ほとんど何もしていない」状態になりやすい。月10〜15万円を切る価格帯で「総合的なSEO支援」を謳っている場合は、実際の作業内容を詳しく確認することを勧める。

外注先の種類と特徴

SEO対策を外注できる先は、大きく3種類ある。

SEO専門会社

SEO対策に特化したサービスを提供する会社。専門性は高いが、費用は高くなる傾向がある。

向くケース: 本格的にSEOに投資したい、月20万円以上の予算がある、成果を継続的に追いたい。

注意点: 会社ごとに得意な施策が異なる。コンテンツSEOが得意な会社とテクニカルSEOが得意な会社では提案内容が変わる。契約前に「どの施策に力を入れているか」を確認する。

Web制作会社(SEO付き)

ホームページの制作会社がSEO対策を付帯サービスとして提供するケース。制作と運用を一社でまとめられる利便性はあるが、SEO専業会社と比べると専門性が劣るケースもある。

向くケース: ホームページの制作・改修とSEO対策をセットで依頼したい。

注意点: 「SEO対策込み」の実態が、基本的なキーワード設定だけで終わるケースもある。「月に何本の記事を制作するか」「どのキーワードを対象にするか」を具体的に確認する。

フリーランス

個人のSEOコンサルタントやライターに直接依頼する形式。費用は抑えやすいが、品質にばらつきがある。

向くケース: 費用を抑えたい、特定の作業(記事制作・競合分析など)に絞って依頼したい。

注意点: 担当者の体調不良や廃業で作業が止まるリスクがある。1記事あたりの単価で依頼する場合は、品質の確認を最初の1〜2本で行ってから継続するかどうか判断する。

騙されないための確認ポイント

SEO業界には、効果が不明確なまま費用だけを取り続ける業者が一定数存在する。契約前に以下を確認することで、リスクを下げられる。

「1位を保証します」は断る

検索順位はGoogleのアルゴリズムが決めるものであり、いかなる外注先も1位を確約できない。「○ヶ月以内に1位にします」という保証を前面に出す業者は、確約できない約束を営業トークに使っている可能性が高い。

月次レポートの内容を事前に確認する

成果が見えないまま費用だけが出ていくケースの多くは、レポートが「作業報告」に終わっている。キーワードの順位変動・流入数・問い合わせ数との相関など、ビジネスに直結する指標で報告してもらえるかを確認する。

成功報酬型は慎重に判断する

成功報酬型の契約は「成果が出なければ費用が発生しない」ように見えるが、実際には難易度の低い・競合が少ないキーワードを優先されるリスクがある。その結果、順位が上がっても集客に貢献しないキーワードしか対応してもらえなかった、というケースがある。

過去の実績・事例の具体性を確認する

「○○業界で1位獲得」「月○万セッションを達成」といった実績を提示してもらえるか確認する。社名・URL・施策内容が分からない事例は検証できない。

SEO対策を自分でやるという選択肢

月15万円以上の外注費用を毎月継続的に払うことが難しい場合、自社でSEOに取り組むことは選択肢になる。ゼロからSEOを学ぶコストはかかるが、ノウハウが社内に蓄積する点は外注にはないメリットだ。

自社対応が現実的な条件は以下の通り。

  • Web担当者が月10〜20時間程度SEOに使える
  • 記事を書ける人間が社内にいる(または業界知識のあるライターを探せる)
  • Googleアナリティクスとサーチコンソールのデータをひととおり読める

これらが揃わない場合は、自社対応よりも外注の方が現実的だ。担当者が手探りで取り組んでも成果が出ず、時間だけが過ぎるケースも多い。

SEO外注の費用や依頼内容について、自社の状況に合った判断の材料を提供することができる。

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まとめ

中小企業がSEO対策を外注する場合の費用と選び方を整理した。

費用の目安

サービス種別 月額目安
コンテンツSEO(月3〜5本) 15〜25万円
テクニカルSEO(スポット) 30〜100万円(一括)
SEOコンサルティングのみ 10〜20万円
総合SEO支援 20〜50万円

選び方のポイント

  • 月10万円以下の価格帯では、実際の作業量が少なく成果につながりにくい
  • 「1位保証」を謳う業者は避ける。成功報酬型にも注意が必要
  • 外注先には月次でビジネス指標(流入・問い合わせ)での報告を求める
  • コンサルティングのみの契約は、社内に実行担当者がいる前提

SEO外注は「任せれば解決する」ものではなく、方向性の確認や素材提供など最低限の関与は継続的に必要だ。月次で数字を確認し、何が変わっているかを把握できる状態を維持することが、外注費用を無駄にしないための最低条件になる。

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