「LPを作りたいが、外注するといくらかかるのか」
検索すれば費用の早見表はすぐに出てくる。だが、金額の一覧を見ても「自社にとって適正な予算はいくらか」は分からない。
LPの費用は、作る目的と依頼する内容によって変わる。価格帯によってできることが全く異なるため、金額だけで比較しても判断できない。
この記事では、LP制作の外注費用の相場を整理したうえで、価格帯ごとに何が変わるか、依頼先の種類と特徴、よくある失敗パターン、発注前に決めておくべきことを解説する。
LP制作の外注費用|全体相場
LP(ランディングページ)制作を外注する場合の費用は、数万円から100万円を超えるものまで幅がある。発注金額の平均は55万円前後、中央値は40万円程度とされており、全体の約7割が60万円以内で発注している。
費用にこれだけ幅がある理由は、LPに求める内容によって作業量が大きく変わるからだ。
テンプレートにテキストを流し込んで形にするだけなら数万円で済む。一方、ターゲット分析・競合調査・戦略設計・キャッチコピー作成・デザイン・コーディング・公開後の改善まで含めれば、100万円を超えることもある。
費用を把握したあとで問うべきは「自社はどの段階のLPが必要か」だ。これが決まれば、適正な予算は自ずと絞り込める。
価格帯別にできることは何が変わるか
10万円以下|素材・原稿を自社で用意する前提
制作期間: 1週間〜1ヶ月程度
主な依頼先: フリーランス個人、クラウドソーシング
この価格帯の主な作業は、テンプレートに素材とテキストを当て込んで形にすることだ。競合調査・戦略設計・ライティングは含まれない。
自社で用意するもの:原稿(テキスト)・写真素材・何を訴求するかの整理
「素材と原稿が揃っており、形にするだけでいい」という状況に向いている。逆に「何を訴求するか決まっていない」「原稿がない」という状態で発注すると、完成しても成果につながらないLPができあがる可能性が高い。
10〜30万円|オリジナルデザイン・構成案の提案
制作期間: 2週間〜1.5ヶ月程度
主な依頼先: フリーランス、小規模制作会社
ターゲットに合わせたオリジナルデザインと、全体の構成案の提案が受けられる。フリーランスへの依頼が中心になる価格帯で、スキルにばらつきがある。ポートフォリオを確認し、自社のサービスに近い事例があるかを見ておく。
ライティング(キャッチコピー・本文)は含まれないケースが多い。原稿は自社で用意する必要がある点は変わらない。
30〜60万円|戦略設計からライティングまで一式
制作期間: 1〜2ヶ月程度
主な依頼先: 中規模制作会社
この価格帯になると、競合調査・戦略設計・キャッチコピー・本文ライティング・デザイン・コーディングまで、制作に必要な工程のほぼすべてを依頼できる。CVにつながるLPを目指すなら、ここから検討するのが現実的だ。
ただし「戦略設計まで含む」とうたっていても、内容の深さは会社によって異なる。ヒアリングの回数・構成案の作成プロセス・修正対応の範囲と回数は、契約前に具体的に確認する。
60万円以上|公開後の改善まで含む
制作期間: 1.5〜3ヶ月以上
主な依頼先: 中〜大規模制作会社
公開後にデータを見ながらLPを改善していく「LPO(ランディングページ最適化)」まで依頼できるのが、この価格帯の特徴だ。LPは公開してからが本番という側面がある。アクセスを集めてデータを取り、ボタンの位置や見出し文言を調整することで、問い合わせ率は大きく変わる。
広告費を継続的にかけて集客する予定があるなら、LPへの投資を厚くすることは費用対効果が合う場合がある。逆に広告をほとんど流す予定がなければ、この価格帯は過剰投資になりやすい。
依頼先の種類と特徴
LP制作の外注先は大きく3種類ある。それぞれ費用・品質・対応の安定性が異なる。
制作会社
費用感: 30万円〜
ディレクター・デザイナー・コーダーがチームで動く。担当者が変わっても業務が止まりにくく、修正対応の範囲・回数・費用が契約で明確にされているため、トラブルになりにくい。
中小企業が制作会社を選ぶ際に確認すること:
- 自社の業種・サービスに近い制作実績があるか
- ヒアリングの姿勢(作ることより目的を理解しようとしているか)
- 修正対応の回数・範囲・追加費用の取り決め
- 公開後のサポート体制があるか
フリーランス
費用感: 数万円〜20万円台
スキルの高いフリーランスなら、制作会社と同等の品質を低コストで得られる場合がある。やり取りがシンプルで、意思疎通がスムーズになりやすい点もメリットだ。
一方で、個人対応のため急な体調不良や受注過多による納期遅延のリスクがある。ポートフォリオを確認し、デザインのクオリティと構成の考え方を見ておく。
クラウドソーシング
費用感: 5万円以下〜
クラウドワークス・ランサーズ・ココナラ等を経由して発注する方法だ。費用を最大限抑えられる反面、品質のばらつきが大きい。安価なプランではテンプレート利用が前提で、原稿・素材はすべて自社で用意するケースが多い。
実績・評価・ポートフォリオを確認したうえで発注先を選ぶ。「まずテストで1枚作ってみたい」という用途には向いている。
どの依頼先が自社に合うか判断しにくい場合は、まず相談してほしい。どの範囲を外注すべきか、予算感をどう考えるかも含めて整理できる。相談・問い合わせはこちら
費用だけで選ぶと失敗する3つのパターン
1. 目的が曖昧なまま発注する
「とりあえずLPを作りたい」という状態で発注しても、成果につながるものはできない。LPの目的が問い合わせなのか、資料請求なのか、購入なのかによって、構成もデザインも変わる。
制作会社は「作ること」のプロだが、「何を達成したいか」を代わりに設定してくれるわけではない。目的・ターゲット・競合の整理は発注前に済ませておく必要がある。
2. 業種の実績がない業者に頼む
「LP制作の実績があります」という会社でも、BtoC商材のECサイトしか作ったことがなければ、BtoBサービスのLPに必要な訴求設計は難しい。
特に自社のサービスが専門性の高いものや業界特有の課題に答えるものであれば、同業種・同ターゲット層の実績を持つ会社を選ぶ方が確実だ。実績の中に、自社に近いサービスカテゴリのLPがあるかを確認する。
3. 「作って終わり」前提で発注する
LPは公開してからが本番だ。アクセスが集まり始めてから、どのボタンがクリックされているか、どの箇所で離脱しているかを見て改善することで初めて成果につながる。
初期制作費用だけを比較して決めると、公開後に改善が必要になった際に手が打てなくなる。発注前に「公開後の改善対応はどうなるか」を確認しておく。制作会社であれば保守・運用プランがあるかを聞いておくのが確実だ。
発注前に決めておくこと
LPを外注する前に、以下を自社で整理しておく。これが決まっていない状態では、制作会社への発注がうまく進まないことが多い。
LPで達成したいアクション
問い合わせ・資料請求・予約・購入など、LPを見た人に何をしてほしいかを1つ決める。複数の目的を持たせると、どれも中途半端になる。
ターゲット
「中小企業の経営者」という粒度では粗い。「従業員10名以下で経理担当が不在の会社の社長」レベルまで絞ることで、訴求の軸が決まる。
競合との差別化
似たようなサービスがある場合、自社の何が違うかを言語化しておく。「価格が安い」「対応が速い」「特定業種に特化している」など、比較されたときに選ばれる理由が明確であるほど、LPに説得力が出る。
使える素材
サービスの写真、導入事例、数値実績(対応件数・継続率・削減時間など)があればまとめておく。具体的な素材があるかないかで、LPの説得力は大きく変わる。
予算とスケジュール
「いつまでに公開したいか」と「予算の上限はいくらか」をセットで伝える。どちらか一方だけでは、制作会社側も適切な提案ができない。
まとめ
LP制作の外注費用は、数万円から100万円超まで幅がある。価格帯ごとに依頼できる内容が変わるため、「自社に何が必要か」を先に整理することが判断の前提になる。
費用だけで業者を選ぶと、目的に合わないLPができあがり、かけた費用が無駄になりやすい。発注前に目的・ターゲット・素材・スケジュールを整理したうえで、業種の実績と修正対応の条件を確認して選ぶ。
「何をどこに頼めばいいか分からない」という段階からでも相談を受け付けている。LPの制作方針の整理から対応できるので、まずはこちらからお問い合わせほしい。