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中小企業がSEO対策を自分でやる方法|外注なしで始める5つのステップ

「SEO対策をやらなきゃとは思っているが、外注するほどの予算もないし、まず自分でやれるなら試してみたい」

この記事を開いた人のほとんどは、そういう状況のはずだ。

先に正直に言っておく。SEO対策は自分でもできる。ただし、成果が出るまでには時間がかかる。Googleが公式に言っている期間は「4ヶ月から1年」だ。3ヶ月で検索上位に出ることはほぼない。

その前提で取り組めるなら、この記事を読んでほしい。

ここでは、中小企業のオーナーや担当者が、専門知識なしでも今日から始められるSEO対策の5つのステップを解説する。使うツールはすべて無料で、技術的な知識は不要だ。

始める前に:「何のためにSEOをやるか」を決める

ステップに入る前に1つ確認してほしいことがある。

SEO対策の目的を決めることだ。

よくある失敗が、「とにかく検索上位に出たい」という目的でSEOを始め、アクセス数は増えたが問い合わせが来ない、という状況だ。

目的は検索流入を増やすことではなく、問い合わせや購入が増えることだ。

だから最初に「どんな人に見つけてほしいか」を決める。

  • 従業員10〜30人の製造業の経営者
  • 法人化したばかりの飲食店オーナー
  • 地方の建設会社で労務担当をしている人

この具体度で決める。「中小企業の経営者全般」は絞れていない。

ターゲットが明確になったら、5つのステップに進む。

Step 1:狙うキーワードを1つ決める

SEO対策の出発点はキーワード選定だ。

やることは単純で、「あなたのターゲットが検索する言葉を1つ見つけること」だ。

ラッコキーワードを使う(無料)

ラッコキーワード(rakkokeyword.com)は、キーワードを入力するとGoogleのサジェストキーワードを一覧で表示してくれる無料ツールだ。

たとえば「経理 外注」と入力すると、

  • 経理 外注 費用
  • 経理 外注 中小企業
  • 経理 外注 相場
  • 経理 外注 やり方

といったキーワードが出てくる。これが「実際に検索されている言葉」だ。

このリストから1つを選ぶ。

「勝てるキーワード」の選び方

選ぶ基準は2つだ。

1. 大手が上位を独占していないこと

Googleで実際に検索してみて、上位5件に大手ポータルサイトや有名メディアが並んでいる場合、小規模なサイトが上位に入るのは難しい。

地域名や業種名が入ったキーワード(「経理代行 沖縄」「建設業 経理 外注」など)は、大手が積極的に記事を作っていないことが多く、狙い目になる。

2. 自社が答えられる内容であること

「経理とは何か」のような基本解説記事は大手が大量に作っている。競合しても勝てない。

自社の経験やノウハウから書けること、現場で見てきた話、実際にやってみた結果、といった内容を軸にすると差別化しやすい。

まずは1つで十分

最初から10本のキーワードを選んで10本書こうとすると、たいてい止まる。

まず1つ選んで1本書く。そこから始める。

Step 2:Googleサーチコンソールを設定する

サーチコンソールは、自社サイトがGoogleの検索にどう映っているかを確認できるGoogleの無料ツールだ。

「どのキーワードで何位に表示されているか」「何回クリックされたか」などが分かる。記事を書き始める前に設定しておくと、後でデータを比較しやすい。

設定手順

  • Google Search Console(search.google.com/search-console)にアクセス
  • 「今すぐ開始」をクリック
  • 自社のドメインを入力
  • DNSまたはHTMLファイルでサイトの所有権を確認
  • 設定完了

Googleアカウントがあれば10〜15分で完了する。

ホームページの管理をWeb制作会社に任せている場合は、「Googleサーチコンソールを設定したい」と伝えれば対応してもらえる。多くの場合、追加費用はかからない。

GA4(Googleアナリティクス)も合わせて入れる

サーチコンソールは「Googleからのアクセス状況」を把握するツールだ。

GA4(Googleアナリティクス)は「サイトに来た人がどんな行動をしたか」を確認するツールだ。

両方とも無料で、設定方法も似ている。SEO対策を始めるなら両方入れておく。

Step 3:記事を1本書く

ツールの設定が完了したら、記事を書く。

ここが多くの人が止まるポイントだ。「完璧な記事を書かなければ」と構えすぎて、1本も公開できないまま終わることがある。

記事の構成は5つのブロックで足りる

複雑に考える必要はない。以下の構成を使う。

  • 冒頭(読む理由を伝える): この記事は○○という状況の人向け、と明確にする
  • 本題(2〜3の見出し): ターゲットが知りたいことを具体的に書く
  • よくある失敗・注意点: 読者が陥りやすいミスを書く
  • まとめ: 結論を1〜3行で書く
  • 次のアクション: 読んだ後に何をすれば良いかを示す

この5ブロックで1500〜2500文字が目安だ。

「書けること」を書く

最初の記事は自社の経験や現場の話から書く方が速い。

「お客さんからよく受ける質問」「実際にやってみてこうだった」「うちの会社でこういうことが起きた」が記事の材料になる。

調査や外部取材が必要な内容は、記事を書くことに慣れてから取り組む。

タイトルにキーワードを入れる

Googleは記事タイトルを重視する。狙うキーワードをタイトルの前半に入れる。

  • NG例: 「中小企業の業務効率化について」
  • OK例: 「業務効率化は何から始める?中小企業向けに具体的なステップを解説」

月4本を目標にする

1本書けたら、同じキーワード周辺の別テーマで次を書く。

月4本(週1本)のペースで続けると、3ヶ月で12本になる。この時点でサーチコンソールの数字が動き始めることが多い。

月10本以上を目標にすると内容の質が落ちる。質を維持できる量を優先する。

Step 4:3ヶ月後に数字を見る

記事を書き始めて3ヶ月が経ったらサーチコンソールを開く。

以下を確認する。

項目 確認すること
表示回数 どのキーワードで表示されているか
平均掲載順位 何位に出ているか
クリック率 表示されてクリックされているか
ページ別の流入 どの記事がアクセスを集めているか

数字がゼロのままだった場合

問題は2パターンある。

パターン1:記事の内容が検索意図とずれている

書いた内容と、そのキーワードで検索した人が知りたい内容が合っていない。Googleで実際に検索してみて、上位に出ている記事を読み直す。自分の記事が何を補えているかを確認する。

パターン2:サイトの設定に問題がある

サーチコンソールの「カバレッジ」画面に「クロールエラー」が表示されていないか確認する。エラーがある場合は制作会社に相談する。

3ヶ月後に表示回数が0のままなら、キーワードの需要自体が少ない可能性もある。その場合は別のキーワードで記事を追加する。

Step 5:「続けるか、外注するか」を判断する

6ヶ月続けてみた結果を見て判断する。

自分でやり続けるケース

  • 月4〜8本のペースで記事を書けている
  • 検索からの流入が少しずつ増えている
  • 特定の記事から問い合わせや購入につながっている

この状態なら、外注せずに続けた方がコストがかからない。

外注を検討するケース

  • 記事を書く時間が確保できない(月2本以下になっている)
  • 何を書けばいいか分からなくなってきた
  • 数字が動いていないが原因が分からない

この状態なら、コンテンツ制作だけを外注するか、SEOコンサルタントに1〜2時間相談することを検討する。

外注した場合の費用の目安は中小企業のSEO対策を外注する場合の費用相場と依頼先の選び方にまとめているので、参考にしてほしい。

自分でやる上での3つの注意点

1. 即効性を期待しない

3ヶ月で成果が出ることはほとんどない。Googleがサイトを評価するまでに時間がかかる。「6ヶ月から1年の取り組み」として計画する。逆に言えば、今すぐ始めた会社が半年後に有利な立場に立てる。

2. 全ページのタイトルを別々にする

全ページのタイトルが「会社名」や「株式会社○○」で統一されているサイトは、検索エンジンが各ページを正しく評価できない。各ページに固有のタイトルをつける必要がある。

ホームページを業者に任せている場合、タイトルが統一されていることに気づいていない経営者は多い。一度確認してみることをすすめる。

3. 70点で公開する

最初から完璧な記事を書こうとすると1本も公開できない。70点の記事を公開し、3ヶ月後にデータを見て改善する方が結果につながる。公開してからの改善は、公開前の完璧化よりも効果が高い。

まとめ

中小企業がSEO対策を自分でやる手順をまとめる。

  • ラッコキーワードでターゲットが検索する言葉を1つ決める
  • GoogleサーチコンソールとGA4を設定する
  • 月4本のペースで記事を書く
  • 3ヶ月後にサーチコンソールで数字を確認する
  • 6ヶ月後に「続けるか、外注するか」を判断する

費用はゼロだ。必要なのは時間と継続だ。

今週、最初のキーワードを1つ決めて1本書くことが、検索からの集客を作る第一歩になる。

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