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中小企業の資料作成を外注する方法|パワポ・提案書の依頼先と費用

営業担当者が商談前日の夜、PowerPointと格闘している。そういう会社は少なくない。

資料の中身は営業担当者が一番わかっている。でも、スライドのレイアウトを整えたり、配色を統一したり、図表を作り直したりすることに、実際には数時間を使っている。商談準備に使うべき時間が、資料の見た目調整に消えていく。

資料作成を外注する選択肢がある。この記事では、中小企業が資料作成を外注するための費用相場、依頼先の種類、発注で失敗しないための準備を具体的に解説する。

どんな資料を外注できるか

外注に向いている資料

外注が効果を発揮しやすいのは、見栄えが成果に直接影響する資料だ。

  • 営業提案書・プレゼン資料: 商談で使う資料の品質は、初対面での信頼感に関わる
  • 会社説明資料・採用パンフレット: 候補者や取引先が読む資料はデザインの質が印象を左右する
  • 決算説明資料・IR資料: 数字を視覚的に整理する必要があり、作成に時間がかかりやすい
  • 企画書・新事業説明資料: 社内承認や投資家向けのプレゼンに使う重要資料

これらの資料に共通するのは「一度作ればしばらく使える」「見た目が結果に影響する」という点だ。

外注に向かない資料

逆に、外注するメリットが薄いのは以下のケースだ。

  • 社内向けの速報メモ・議事録: 見た目よりも速さが重要
  • 毎週更新する数値レポート: テンプレートを整えたら内製のほうが速い
  • 機密度が非常に高い資料: 外部に情報を出すリスクと費用を天秤にかける必要がある

外注と内製を使い分けることが前提で、全てを外注する必要はない。

資料作成外注の費用相場(2026年)

ページ単価で見る相場

資料作成の費用はページ単価で提示されることが多い。

内容 ページ単価の目安
既存資料のリデザイン(文章はそのまま) 3,000〜8,000円
新規スライド作成(構成・文章あり) 5,000〜15,000円
構成設計から依頼(内容も含めて作成) 10,000〜20,000円

「既存資料のリデザイン」は、内容は決まっていてデザインだけ整えたい場合に使う。費用が低く抑えられるため、初めて外注するときのテスト発注にも向いている。

資料種別の費用目安

資料の種類 ページ数の目安 費用目安
提案書(構成・文章あり) 10〜20ページ 50,000〜150,000円
企画書(内容設計から依頼) 15〜25ページ 80,000〜200,000円
会社説明資料(採用・営業) 20〜30ページ 80,000〜200,000円
決算説明資料 10〜15ページ 50,000〜100,000円

ページ数が増えるほど1ページあたりの単価は下がる傾向がある。

依頼先の種類と費用帯

依頼先 費用の目安 向いているケース
クラウドソーシング(個人) 2,000〜5,000円/ページ コスト重視、構成は自分で決める
オンラインアシスタント(月額) 月額33,000〜70,000円(時間制) 継続的に資料作成が発生する会社
専門制作会社 5,000〜15,000円/ページ 重要な商談・IR資料など品質優先

依頼先の選択肢と使い分け

クラウドソーシング(コスト重視)

クラウドワークスやランサーズでは、資料作成の案件を個人のデザイナーやライターに発注できる。

費用は最も安いが、品質にばらつきがある。テスト発注として、まず重要度の低い資料を1件依頼して品質を確認するのが現実的なアプローチだ。

発注前に確認しておく項目:

  • 過去の制作実績(ポートフォリオ)
  • 修正回数の上限
  • 著作権の所在(制作物の権利が発注者に帰属するか)

オンラインアシスタント(継続利用向き)

HELP YOUやCASTER BIZなどのオンラインアシスタントサービスは、月額契約で複数の業務をまとめて依頼できる。

資料作成だけでなく、データ入力・調査・経費精算などのバックオフィス業務と組み合わせて依頼できるため、資料作成が定期的に発生する会社に向いている。各社の特徴と費用の比較についてはオンラインアシスタントサービス比較|中小企業に合う依頼先の選び方でまとめているので参考にしてほしい。

専門制作会社(品質優先)

投資家向けのIR資料や大型商談の提案書など、品質が結果に直結する重要な資料は専門制作会社への依頼が安心だ。

費用はクラウドソーシングより高いが、打ち合わせから納品まで体系的にサポートしてくれる。修正回数が一定回数まで無料に含まれているケースが多い。

発注で失敗しないための準備

「仕様書」を作ってから発注する

資料作成の外注でよく起きる失敗は「完成イメージが全く違った」というものだ。依頼側と制作側の認識がずれたまま進み、修正を何度も重ねると、当初の費用を大幅に上回るケースがある。

仕様書を用意してから発注することで、このズレが防げる。

仕様書に最低限書く項目:

  • 目的と読み手: 誰が何のために使う資料か(例: 新規顧客向けの商談で使う提案書)
  • デザインの方向性: 参考にしたい資料・サイト・カラーイメージ。会社ロゴやブランドカラーがあれば共有する
  • 構成案: 想定するスライドの枚数と各スライドの役割(タイトル・課題提示・解決策・事例・まとめ など)
  • 修正回数の上限: 何回まで無料で修正できるかを事前に取り決める

仕様書があるかどうかで、完成品の品質と修正にかかるコストの両方が変わる。

機密情報の取り扱いを確認する

資料作成を外注すると、会社の戦略・財務情報・顧客データなどが含まれることがある。発注前にNDA(秘密保持契約)の締結を確認する。

クラウドソーシングのプラットフォームには、サービス内で秘密保持の合意ができる仕組みがあるケースもある。専門業者であれば、発注時に秘密保持契約書を締結するのが標準的な対応だ。

機密度の高い情報を含む資料は、クラウドソーシングより専門業者への依頼が安全だ。

著作権の所在を確認する

制作した資料の著作権が自社に帰属するかどうかは、必ず契約前に確認する。

「著作権は制作者に帰属し、発注者は使用ライセンスのみを得る」という契約形態が存在する。この場合、資料を改変したり複数の場面で使うことに制限が生じる可能性がある。

外注契約の基本的な注意点については外注・ツール・採用、どれが正解?バックオフィスの人手不足を解消する3つの方法も合わせて読んでほしい。

最初の一歩:どの資料から外注するか

資料作成の外注を始める場合、いきなり重要な商談資料を外注するのはリスクが高い。外注先の品質を確認できていない状態で、本番で使う資料を任せることになるからだ。

最初の発注は以下の資料から始めると失敗が少ない:

1. 既存資料のリデザイン

すでに内容が決まっている資料の「見た目だけ整えてほしい」という依頼は、仕様の共有がしやすく失敗しにくい。コストも低いため、テスト発注に向いている。

2. 使用頻度が高い汎用資料

会社説明資料や採用説明資料は繰り返し使うため、一度しっかり作ると元が取れる。重要度が高くても内容が安定しているため、外注先を選定する段階では扱いやすい資料だ。

テスト発注で品質を確認した後、継続的に依頼できる関係を作ることが効率的だ。同じ制作者に継続依頼すると、会社のデザインルールを覚えてもらえるため品質が安定しやすくなる。

外注先選びで迷う場合や、資料作成以外の業務効率化も含めて整理したい場合は業務効率化の相談はどこにすればいい?中小企業向けの相談先まとめを参考にしてほしい。

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