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AI議事録ツール比較5選|中小企業が選ぶときのポイントと無料プランの実態

「AI議事録ツールを導入したい」と調べると、比較記事には10〜20本のツール名が並んでいる。読み終わっても何を選べばいいか分からない、という状況になりやすい。

業務効率化を専門とするエンジニアとして、中小企業の現場でAI議事録ツールの導入を複数回支援してきた。そこで気づいたのは、多くの会社が「比較する前に確認すべきこと」を見落としているという点だ。特に多かったのは、すでにZoom有料プランを契約しているにもかかわらず、AI Companion機能が使えることを知らずに別途ツールを探しているケースだ。

この記事では、その確認から始めて、中小企業が実際に使える5本に絞って料金・機能・向いている会議形態を整理する。

ツール選定の前に確認すること

Zoomの有料プランを契約しているか

Zoom Pro以上の有料ライセンスには、AI Companion(AI機能)が追加費用なしで付属している。会議終了後に要約・アクションアイテム・チャプター分割が自動で生成され、参加者にメール送付される仕組みだ。

日本語にも対応しており、外部ツールを一切契約しなくても議事録に近いアウトプットが出る。Zoom有料ライセンスを持っている会社は、まずこれを2〜3回試してからサードパーティツールの検討に進む方が合理的だ。

支援先の会社では「Zoom Proを1年以上契約していたがAI Companionの存在を知らなかった」というケースが複数あった。設定を有効にするだけで即座に使えるため、ここをスキップしてツールを探しに行くのは非効率だ。

AI Companionの主な制限は「Zoom会議のみ対応」という点だ。Google MeetやTeamsは非対応。社内会議がZoom中心なら十分機能するが、会議ツールが複数混在している環境では物足りなくなることがある。

比較表(AI議事録ツール5選)

ツール 会議形態 無料プラン 最低月額 日本語精度
Zoom AI Companion Zoom会議のみ Zoom有料プラン付属 追加費用なし
Notta オンライン全般・対面 月2時間(120分) 1,185円〜(年払い)
tl;dv Zoom・Google Meet・Teams 録画・文字起こし無制限(AI要約は月10回) $18/月・約2,700円(年払い)
Rimo Voice オンライン全般・対面 なし(7日間トライアル) 4,950円/月 高(日本語特化)
Tactiq Google Meet(Chrome拡張) 月10件の議事録 $8/月・約1,200円(年払い)

※料金は2026年5月時点。変更の可能性あり。ドル建てツールの円換算は執筆時点のレートによる目安。各社公式サイトで最新情報を確認してほしい。

各ツールの詳細

1. Zoom AI Companion

Zoom Pro・Business・Enterpriseの有料プランに含まれる機能。サードパーティのAI議事録ツールを追加契約しなくても、Zoomのメニューから設定を有効にするだけで使える。

会議終了後に自動で以下のアウトプットが生成される。

  • 会議の要約(何が話されたかの概要)
  • アクションアイテム(誰が何をするか)
  • チャプター(会議の流れの区切り)
  • 録画へのタイムスタンプ付き参照

日本語の精度は高く、社内会議で日常的に使える水準だ。

向いている環境: Zoom有料ライセンスを持っていて、社内会議の大半がZoomで完結している会社。

制限: Zoom以外の会議ツールには対応しない。会議の文字起こし全文は取得できない(要約・アクションアイテム形式のみ)。

2. Notta

Zoom・Google Meet・Microsoft Teams・Cisco Webexの4プラットフォームに対応したBot参加機能を持つ。会議URLを登録しておくとNottaのBotが自動参加して録音・文字起こし・要約・アクションアイテム抽出をすべて行う。

スマートフォンアプリでの対面録音にも対応しており、オンライン・対面どちらでも使える汎用性が強みだ。58言語対応(公式サイト記載)で、日本語の精度は高い。

料金(年払い時の月額)

プラン 月額 文字起こし
無料 0円 月2時間(120分)
プレミアム 1,185円〜 月30時間
ビジネス 2,508円〜/ユーザー 無制限

無料プランは月2時間(120分)の制限があるため、週2〜3回会議がある会社では数週間で上限に達する。本格的に使うならプレミアムプラン以上が現実的だ。

向いている環境: 複数の会議ツールが混在している会社。オンラインと対面の両方で使いたいチーム。コストを抑えながら日本語精度も確保したい場合。

3. tl;dv

無料プランで録画・文字起こしが無制限という点が特徴だ。AI要約・アクションアイテム抽出は月10回の制限があるが、まず無料で導入してから本格活用するかどうかを判断できる。

Zoom・Google Meet・Microsoft Teamsに対応。40以上の言語に対応しており、英語の精度は高い。日本語にも対応しているが、NottaやRimo Voiceと比べると日本語精度は劣る。

料金(年払い)

プラン 月額(年払い) AI要約
無料 0円 月10回
Pro $18/月(約2,700円) 無制限
Business $29/月(約4,350円) 無制限・管理機能付き

向いている環境: まず無料で試してから判断したい会社。英語会議が混在する環境。月10回以内の会議であれば無料プランで十分機能する。

4. Rimo Voice

国産のAI文字起こし・議事録ツール。日本語に特化したAIを採用しており、「えー」「あー」などのフィラーの自動除去、話し言葉の読みやすい整形が強みだ。2,000社以上の導入実績がある(同社発表)。

対面会議では端末のマイクやスマートフォンからの録音に対応しており、オンライン・対面の両方で使える。

料金(月額)

プラン 月額 特徴
Pro 4,950円 個人利用・文字起こし無制限
Team 6,600円/月 チーム管理機能・共有機能付き

無料プランはないが7日間のトライアルが用意されている。料金は他ツールより高めで、それだけ日本語品質への投資になる。

向いている環境: 日本語品質を最優先したい会社。対面会議が多い現場(建設・製造・医療・法律など専門用語が多い業界)。

5. Tactiq

Google MeetをChrome拡張機能として使っているユーザー向けのツールだ。ブラウザに拡張を追加するだけで、会議中にリアルタイムで字幕・文字起こしが画面に表示される。

BotがZoom会議に自動参加するタイプのツールと異なり、ブラウザ拡張として動くため、Google Meetとの親和性が高い。Google Workspaceを社内標準にしている会社では操作が最もスムーズなツールのひとつだ。

料金(年払い)

プラン 月額(年払い) 議事録数
無料 0円 月10件まで
Pro $8/月(約1,200円) 無制限
Team $16.7/ユーザー/月(約2,500円) 無制限・管理機能付き

向いている環境: 社内の会議ツールがGoogle Meet中心の会社。Botではなく拡張機能で手軽に始めたい場合。月10件以下の会議なら無料プランで十分だ。

会議形態別の選び方

自社の会議状況に当てはめると選択肢が絞れる。

Zoom有料プランを契約済み

まずZoom AI Companionを有効にして試す。要約とアクションアイテムの精度が不十分と感じたら、NottaかZoom連携もできるtl;dvへ移行する。

Google Meet中心

TactiqのChrome拡張から試す。月10件は意外と早く達するので、超えるようになったらProプランへ移行する。

対面会議が多い

Rimo VoiceかNottaのスマートフォン録音機能を使う。対面でも正確に文字起こしできるかは録音環境に大きく依存するため、会議の議事録をAIで自動作成する方法で整理した「録音環境の整え方」も参考にしてほしい。

オンラインと対面が混在

Nottaが最も汎用性が高い。4つの主要Web会議ツール対応と対面録音の両方を1本でカバーできる。

英語会議が混在する

tl;dvは40以上の言語に対応しており、英語・日本語混在の環境でもカバーできる。日本語中心の会議のみなら、この選択肢を検討する必要はない。

導入前に確認しておくべき3点

1. 会議音声のデータ取り扱いを確認する

会議の音声データには機密情報が含まれることがある。各ツールが入力データをAIの学習に使用するかどうかは、利用規約やプライバシーポリシーで確認できる。無効化できるオプションがあるかも確認しておく。

業種によっては(医療・法律・金融など)、音声データのクラウド保管について追加の確認が必要になるケースもある。AIツールの社内利用に関するルール全般は生成AIの社内利用ポリシーの作り方|情報漏洩を防ぐ社内ルールにまとめているので、まだルールを整えていない会社は先に確認してほしい。

2. 無料トライアルで実際の会議を試す

比較表の数字だけで判断せず、実際の社内会議1〜2本で試す。日本語の固有名詞(社員名・取引先名・商品名)がどの程度正確に変換されるかは、実際に試さないとわからない。

主要ツールはほぼすべてトライアル期間があるため、本番の会議で試してから契約を判断できる。

3. 使われなくなるパターンを防ぐ

ツールを導入した直後は使うが、2〜3週間で誰も使わなくなる、というケースは少なくない。原因の多くは「誰がどの会議で使うか」「議事録をどう活用するか」を決めないまま導入したことにある。

最低限、以下を決めてから使い始めると定着しやすい。

  • どの会議(全社会議・週次MTGなど)で使うか
  • 議事録を誰に共有し、どこに保存するか
  • アクションアイテムをどのタスク管理ツールに転記するか

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