コラム

検索しても大手メディアしか出てこない問題について、業務効率化に特化したエンジニアが本音で語る

著者: 野原琉海(株式会社ラズリ代表)

最近、Google検索で調べものをすると、上位に出てくるのは大手メディアの記事ばかりだ。

「経理 外注 やり方」で検索すれば、マネーフォワード、freee、弥生のメディアが並ぶ。「バックオフィス 効率化」で検索しても、同じ顔ぶれ。どの記事も構成が似ていて、書いてあることもだいたい同じ。

これ、僕だけが感じていることではないと思う。

何を検索しても同じ記事が出てくる

試しに「中小企業 経理 困った」で検索してみてほしい。

上位に並ぶのは、大手SaaSのオウンドメディアか、SEO特化のアフィリエイトサイトだ。記事の構成はほぼ同じ。「経理の課題3選」「解決策はこの3つ」「おすすめツール5選」。

読んでみると、間違ったことは書いていない。でも、具体性がない。「業務フローを見直しましょう」「ツールを導入しましょう」「専門家に相談しましょう」。それは分かっている。知りたいのは、もっと泥臭い話だ。

「実際にやってみてどうだったのか」「いくらかかったのか」「何が失敗だったのか」。こういう情報が検索では出てこない。

なぜどの記事も同じ内容になるのか

理由は簡単で、大手メディアの記事は「検索上位を取ること」が目的だからだ。

SEOで上位を取るには、既に上位にある記事の構成を分析して、同じような内容をより網羅的に書く。これが定石になっている。だから、どの記事も似る。上位記事を参考にして書いた記事が上位に来て、それを参考にした記事がまた生まれる。コピーのコピーが増殖していく。

しかも、大手メディアの最終目的は自社サービスへの誘導だ。freeeのメディアは最終的にfreeeを勧めるし、マネーフォワードのメディアはマネーフォワードを勧める。当然だ。それが彼らのビジネスモデルだから。

悪いことではない。ただ、読み手にとっては「結局、自社サービスの宣伝か」となる瞬間がある。

本当に欲しいのは「この人はどうしたのか」という情報

小さい会社を経営していて本当に知りたいのは、同じ立場の人間がどうしたか、だと思う。

「従業員10人の会社で、経理が辞めた時にどう対処したか」「外注に切り替えた時の月額コスト」「AIを導入して実際にうまくいったこと、いかなかったこと」。

こういう一次情報は、大手メディアには書けない。なぜなら、大手メディアのライターは編集者やSEOディレクターであって、自分で会社を回している人間ではないからだ。書けるのは二次情報、つまり調べて整理した情報だけだ。

一次情報を持っている人間が、自分の言葉で書く。これが一番価値がある。でも、一次情報を持っている経営者は忙しくて記事なんか書いている暇がない。だから検索結果には二次情報ばかりが並ぶ。

個人ブログが減った問題

10年前のインターネットには、個人が自分の体験を書いたブログがたくさんあった。

「自分の会社でこのツールを使ってみた感想」「外注してみた結果」「失敗した話」。こういう記事が検索で見つかった。

今はほぼ見つからない。Googleのアルゴリズムが「権威性」を重視するようになった結果、大手メディアや企業サイトが優先され、個人ブログは検索結果の彼方に追いやられた。

情報の質が上がったかというと、正直微妙だ。正確さは上がったかもしれない。でも、生々しさや具体性は確実に失われた。

だから自分で書くことにした

検索しても欲しい情報が出てこないなら、自分で書くしかない。

僕は業務効率化に特化したエンジニアで、自分の会社でもバックオフィスの効率化をずっと試行錯誤してきた。AIで業務を自動化したり、外注を使ったり、失敗したり。その過程で得た知見を、自分の言葉で書こうと思った。

このブログでは、数字を隠さない。コストも、失敗も、うまくいかなかったことも書く。大手メディアが書かないような、泥臭い話を書く。

「小さい会社をやってる人が読んで、明日から使える情報」を目指している。検索上位を取ることよりも、読んだ人が「これは役に立った」と思える記事を書きたい。

まとめ

検索しても大手メディアしか出てこない問題の根本は、一次情報を持っている人間が記事を書いていないことにある。

大手メディアは二次情報を整理するのは得意だが、「実際にやってみた」は書けない。個人ブログは検索で見つからなくなった。結果、検索結果には似たような記事が並ぶ。

だから、自分でやったこと・感じたことを、自分の言葉で書く場所を作った。

...と言いつつ、このブログでも結局、自社の紹介を入れちゃってるんですけどね。

大手メディアの「最後は自社サービスの宣伝」を批判しておいて、自分も同じことをやっている。矛盾してるのは分かってます。

でもまあ、本音で書いてる分だけ、ちょっとだけ許してもらえると嬉しいです。

バックオフィスの効率化で困っている方は、こちらからお問い合わせください。本音で相談に乗ります。

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