「プロンプトの書き方を学んだけど、実際の業務にどう使えばいいか分からない」
この状態で止まっている人が多い。
プロンプトの書き方を解説した記事は山ほどある。でも「中小企業の事務担当者が月曜日の朝にコピペして使える形」で整理されているものは少ない。
この記事では、メール作成・議事録・資料作成・採用・経理・顧客対応の6領域に分けて、業務でそのまま使えるプロンプトを30本まとめた。
ラズリでは、自社のバックオフィス業務でこれらのプロンプトを半年以上運用している。議事録作成(プロンプト6・7・8の組み合わせ)は1本あたりの処理時間が30分→5分に短縮した。毎月の請求書送付メール(プロンプト3)は担当者で型を共有して、月末の対応時間を従来比で半分以下に抑えている。型として機能することを確認した上でまとめている。
{}で囲まれた部分が変数になっている。そこだけ自分の状況に合わせて書き換えて使う。完璧に理解しなくていい。まずコピペして試してみることを勧める。
プロンプトを使う前に知っておきたい3つのこと
1. 「役割」「状況」「形式」を指定すると品質が上がる
単に「メールを書いて」とだけ伝えるより、「取引先への支払い確認メールを、丁寧だが簡潔なトーンで、300字以内で書いて」と伝えた方がいい。下のプロンプトはこの構造で作っている。
2. 一発で完成を求めなくていい
最初の出力が80点でいい。「もっと短く」「冒頭の言い回しを変えて」と追加指示すればいい。プロンプトで100点を狙うより、2〜3回やり取りして仕上げる方が早い。
3. 社外公開・法的判断には使わない
顧客向けの最終文書、契約書の法的判断、医療・税務の専門的な回答などには、AIの出力をそのまま使うのは危険だ。内部向けの草稿作成・情報整理・業務補助として使い、外部への公開前には必ず人間がチェックする。
1. メール作成・返信(5本)
プロンプト1:取引先への納期回答メール
商品・サービスの納期を問われたときの返信テンプレート。
以下の状況で取引先への返信メールを作成してください。
状況:{取引先名}から{製品・サービス名}の納期確認が来ている。
現在の状況:{状況を簡潔に}
対応可能な納期:{日付}
それより早い場合の可否:{可・不可・要相談}
要件:
- 丁寧だが率直なトーン
- 言い訳や長い経緯説明を入れない
- 件名と本文を分けて出力する
- 本文300字以内
使いどき: 「いつ届きますか」系の問い合わせ対応。製造業・卸売業で特に頻繁に使う。
プロンプト2:クレームへの初動メール
クレームを受けた当日の初動連絡用。事実確認中でも動ける形にする。
以下の状況でクレームへの初動メールを作成してください。
クレーム内容:{具体的に}
事実確認の状況:事実確認にはあと{X日}程度かかる見込み
確認する内容:{具体的に何を確認するか}
担当者:{名前・連絡先}
要件:
- 冒頭に謝罪の言葉を入れる
- 「調査します」ではなく「{何を・いつまでに}確認します」と書く
- 担当者名と連絡先を末尾に入れる
- 全体で350字以内
使いどき: クレームの初動は速さが命。事実確認前でも送れる形にしている。
プロンプト3:請求書送付の案内メール
毎月繰り返す定型作業。変数を変えるだけで使い回せる。
請求書送付の案内メールを作成してください。
請求先:{会社名} {担当者名}様
請求件名:{案件名または請求内容}
請求金額:{金額}円(税込)
支払い期限:{日付}
振込先:{銀行名}{支店名} 口座番号{番号}
特記事項:{ある場合のみ記載・なければ「なし」}
要件:
- 丁寧・簡潔
- 読んですぐ振込処理に進める内容
- 件名と本文を分けて出力
使いどき: 月末の請求書送付時。Zapierなどと組み合わせれば自動化もできる。
プロンプト4:面識のない相手への初回アプローチメール
新規開拓や紹介先へのファーストコンタクト用。
以下の条件で初回コンタクトメールを作成してください。
送り先:{会社名・役職・名前}
自社の紹介:{会社名・事業内容を2行以内で}
連絡の目的:{目的を一言で}
相手にとってのメリット:{具体的に}
期待するアクション:{返信してほしいこと・次のステップ}
制約:
- 500字以内
- 「お忙しいところ恐れ入ります」は使わない
- 最初の2行でなぜ連絡しているかを明示する
- 押しつけがましくない
使いどき: 展示会・紹介後のフォローアップ、新規営業の初回接触。
プロンプト5:社内向け告知メール
制度変更・業務ルール変更など、全社または特定メンバーへの告知に使う。
以下の内容で社内向け告知メールを作成してください。
告知内容:{変更・決定事項}
適用日:{日付}
影響する業務:{具体的に}
対象者:{全社 or 特定部署・メンバー}
対応が必要なアクション:{具体的なステップ}
問い合わせ先:{担当者・連絡先}
要件:
- 事務的・簡潔
- 「〇〇することになりました」の経緯説明は最小限
- アクションがすぐ分かる構成
使いどき: 経費精算ルール変更、システム移行のお知らせ、勤怠ルールの変更など。
2. 議事録・会議効率化(5本)
プロンプト6:会議メモから議事録を作成
音声文字起こしや走り書きのメモを整形する。
以下の会議メモから議事録を作成してください。
【メモ】
{音声文字起こしまたは箇条書きメモをここに貼り付ける}
【出力形式】
■ 日時:
■ 参加者:
■ 議題:
■ 決定事項(箇条書き):
■ アクションアイテム(担当者・期限付き):
■ 次回予定:
要件:
- 決定事項と検討中事項を明確に分ける
- アクションアイテムは必ず担当者と期限を付ける
- 冗長なやり取りの記録は省く
使いどき: 会議直後に文字起こしテキストと一緒に貼り付けて使う。AI議事録ツールを使う前の代替手段としても有効。
プロンプト7:会議アジェンダの作成
散漫になりがちな会議を整理するために事前に作る。
次回会議のアジェンダを作成してください。
会議の目的:{意思決定 / 情報共有 / 問題解決}
主要テーマ:{テーマ1}、{テーマ2}、{テーマ3}
参加人数:{人数}名
想定時間:{X}分
会議後に全員が持ち帰るべきもの:{明確な次のアクション or 意思決定}
出力形式:
各議題に「目的」「担当」「時間配分」を付けて一覧にする。
使いどき: 定例会議の準備。「会議で何を決めるのか」が曖昧になりがちなチームに効く。
プロンプト8:長い文字起こしの要約
1時間超の会議録から要点を抜き出す。
以下の会議の文字起こしを要約してください。
{文字起こしテキスト}
出力要件:
1. 会議の目的と結論(3〜5行)
2. 重要な決定事項(箇条書き、5項目以内)
3. 未解決の課題(あれば)
4. 次のアクション(担当・期限付き)
5. 次回会議で確認すべきこと(あれば)
冗長な議論の記録は不要。重要な決定と次のアクションに絞ること。
使いどき: 参加できなかったメンバーへの共有用、長時間会議の事後整理。
プロンプト9:週次進捗報告の文章化
数字やメモをそのまま投げて、報告文章に変換する。
以下のメモから週次進捗報告メールを作成してください。
今週完了したこと:{箇条書き}
進行中のこと(達成率):{内容と進捗%}
課題・懸念事項:{あれば}
来週の予定:{箇条書き}
上司・チームに確認が必要なこと:{あれば}
報告先:{上司名・役職}
要件:
- 700字以内
- 数字を入れて具体的に
- ポジティブな言い回しより事実ベースで書く
使いどき: 週次報告を文章にするのが苦手な担当者への型提供。
プロンプト10:1on1ミーティングの準備
部下との面談前に、何を聞くかを整理する。
来週の1on1ミーティングの準備メモを作成してください。
部下の名前:{名前}
担当業務:{内容}
最近気になっていること:{状況を箇条書き}
前回1on1からの経過:{X週間}
出力:
・確認したいこと(3〜5項目)
・部下が話しやすくなる質問例(2〜3個)
・フィードバックしたいこと(あれば)
使いどき: マネジメント層が「何を話せばいいか分からない」を解消するために使う。
3. 資料作成・文書要約(5本)
プロンプト11:提案書のアウトライン作成
何をスライドに入れるかを先に設計する。
以下の条件で提案書のアウトラインを作成してください。
提案先:{会社名・規模・業種}
提案内容:{サービス・製品・ソリューション}
提案先の課題(分かっている範囲で):{課題を箇条書き}
自社の強み・差別化ポイント:{具体的に}
提案のゴール:{受注 / 初回MTGのアポ獲得 / 継続検討入り}
出力:
・表紙タイトル候補(3案)
・スライド構成(章タイトルと各章で伝えるポイント)
・必ず入れるべきスライドとその内容
使いどき: 提案書をゼロから作る前の構成設計。骨格が決まれば資料作成は早くなる。
プロンプト12:長文ドキュメントの要約
法改正通知、行政からの案内、業界レポートなど、読む時間を減らす。
以下のドキュメントを要約してください。
{ドキュメント全文}
出力要件:
・概要(3行以内)
・重要なポイント(箇条書き、5項目以内)
・実務上インパクトのある情報(あれば)
・自社として対応が必要なこと(あれば)
省くもの:
- 前置き・経緯の詳細説明
- 著者の主張の繰り返し
使いどき: IT導入補助金の案内、法改正通知、取引先からの長いPDF案内。
プロンプト13:社内マニュアルの素案作成
担当者の頭の中にある手順を書き出してもらい、整形する。
以下の業務の手順書の素案を作成してください。
業務名:{業務名}
担当者のプロフィール:{どんな人が担当するか}
この業務のゴール:{完了状態を一言で}
前提条件:{始める前に揃っているべき状態}
主な手順(分かっている範囲で):{ステップ1、ステップ2...}
出力形式:
・目的と適用範囲
・事前準備
・手順(番号付き)
・チェックリスト
・よくある間違いとその対処
使いどき: ベテラン担当者の業務を書き出してもらうとき。「口頭で説明できるが文章は苦手」という人に特に有効。
プロンプト14:契約書・規約の気になる点チェック
専門家に確認する前に、自社で一次確認する。
以下の契約書・規約を読んで、一般的に気をつけるべき点を整理してください。
{契約書・規約のテキスト}
確認してほしい観点:
・自社が不利になりやすい条項
・曖昧な表現がある箇所
・一般的な契約で入るはずなのに抜けている項目
注記:これは参考情報として使います。最終的な法的判断は弁護士・司法書士等の専門家に確認します。
使いどき: 業務委託契約書・秘密保持契約・利用規約などの初読み。「まず自分で読んでから弁護士に相談する」という流れに使う。
プロンプト15:プレゼンのナレーション原稿
スライドの骨格から話し言葉の原稿を作る。
以下のスライド構成に沿った口頭説明用のナレーション原稿を作成してください。
発表時間:合計{X}分
スライド数:{X}枚
聴衆:{役職・人数・前提知識の程度}
スライド構成:
{各スライドのタイトルと主なコンテンツを貼り付け}
要件:
- 各スライドの説明を{X〜Y}秒に収まる長さで
- 話し言葉で書く(「〜です。〜ます。」調)
- 次のスライドへの繋ぎの一言も入れる
使いどき: プレゼン練習前の原稿準備。特に慣れていない社員が登壇するときに渡すと効果的。
4. 採用・HR業務(5本)
プロンプト16:求人票の作成
「アットホームな職場」「やりがいあり」を使わない求人票を作る。
以下の条件で求人票を作成してください。
募集職種:{職種名}
会社概要:{事業内容・従業員数・設立年など}
仕事内容(箇条書き):{具体的な業務内容}
求める人物像:{スキル・経験・性格など}
勤務条件:{給与・勤務地・勤務時間・休日など}
自社のアピールポイント:{具体的な事実を書く}
制約:
・「アットホームな職場」「やりがいがある」等の抽象的な表現は使わない
・実態を具体的な事実で伝える
・誇大表現なし
使いどき: 求人サービスへの掲載文作成。「何を書けばいいか分からない」という経営者が最初に使うと全体の骨格が決まる。
プロンプト17:面接評価シートの作成
採用基準を評価シートの形で整理する。
以下の職種の面接評価シートを作成してください。
職種:{職種名}
評価したい要素(優先順位順):{スキル・経験・性格・価値観など}
出力形式:
・評価項目と評価基準(A〜Cの3段階で判断できるよう具体的に)
・面接で使える質問例(各評価項目2〜3個)
・絶対条件と加点項目の区別
使いどき: 新しい職種を採用するとき、基準が曖昧なまま面接しないための準備。
プロンプト18:不合格通知メールの作成
応募者を傷つけずに丁寧に伝える。
以下の条件で不合格通知メールを作成してください。
応募職種:{職種名}
選考段階:{書類選考 / 一次面接 / 二次面接}
不合格理由:{書く場合は記載・書かない場合は「理由は明記しない」と記載}
要件:
- 感謝の言葉を最初に入れる
- 不合格の判断は明確に伝える
- 理由の詳細は書かない
- 応募者を傷つけない表現
- 350字以内
使いどき: 書類選考・各面接後の通知。テンプレートを複数持っておいて使い回す。
プロンプト19:入社時の引き継ぎ・受け入れチェックリスト
新人受け入れ前に準備すべきことを整理する。
以下の職種の新入社員受け入れチェックリストを作成してください。
職種:{職種名}
入社日:{日付}
主な担当業務:{箇条書き}
出力:
・入社前に準備すること(PC・ID・ツールなどの環境整備)
・入社当日に説明すること
・1週間以内に引き継ぐこと
・1ヶ月以内に習得させること
・各項目の担当者と期限
使いどき: 採用が決まった直後に作成し、受け入れ側の準備ブレを防ぐ。
プロンプト20:退職申し出を受けた後の対応手順の整理
感情的にならずに次の行動を整理する。
従業員から退職申し出を受けました。対応手順を整理してください。
退職希望者の役職・担当業務:{情報}
退職申し出の時期:{入社から何年・退職希望日}
退職理由(分かっている範囲で):{理由 / 不明}
引き継ぎが必要な業務の重要度:{高 / 中 / 低}
出力:
・今すぐやること(今日〜今週)
・労務手続きと期限
・業務引き継ぎ計画の骨格
・円満退職のために気をつけること
使いどき: 退職申し出直後の対応整理。感情が入りやすい場面でクールに対応するためのフレームワークとして使う。
5. 経理・事務処理(5本)
プロンプト21:経費申請への差し戻し・問い合わせ対応
申請者に何をすればいいか分かる形で返す。
以下の経費申請に対する対応メールを作成してください。
申請者:{名前・部署}
申請内容:{何の費用}
問題点:{規定に合っていない / 領収書がない / 金額の根拠が不明 など}
判断:{承認 / 差し戻し}
差し戻しの場合の指示:{次に何をすればいいか具体的に}
トーン:明確・丁寧。申請者がすぐ次の行動に移れる内容にする。
使いどき: 毎月来る経費処理の問い合わせ。型にしておくと対応が早くなる。
プロンプト22:月次業績レポートの文章化
数字を投げれば文章に変換してくれる。
以下の数字を使って月次業績レポートの文章を作成してください。
対象月:{X年X月}
売上:{金額}円(前月比{%}・前年同月比{%})
費用:{金額}円
利益:{金額}円
良かった点:{あれば}
課題:{あれば}
来月の見込み:{あれば}
要件:
- 数字の羅列でなく流れのある文章で
- 500字前後
- 読んだ後に次のアクションが分かる内容
使いどき: 経営者や上司への月次報告。「文章に直す時間がもったいない」という経営者が数字だけ渡して文章化するのに使う。
プロンプト23:支払い・入金確認メール
毎月発生する取引先との事務確認を効率化する。
以下の状況でメールを作成してください。
[状況A:振込した旨の確認依頼の場合]
振込先:{会社名}
振込日:{日付}
振込金額:{金額}
対象請求書:{番号 or 件名}
確認してほしいこと:{受領確認 / 明細照合}
[状況B:未入金の確認連絡の場合]
入金予定日:{日付}
未入金金額:{金額}
対象請求書:{番号 or 件名}
トーン:丁寧だが、お互いの事務確認として自然な文体で。責めている感じにしない。
使いどき: 月末・翌月頭の入金確認作業。毎回ゼロから書かなくてすむ。
プロンプト24:固定費の見直し候補の抽出
月次の費用リストを投げて削減候補を出す。
以下の費用リストを分析して、見直しを検討すべき項目を教えてください。
{月次の固定費一覧(費用名・月額)を貼り付け}
確認してほしいこと:
・一般的に交渉・見直しが効きやすいカテゴリ
・相場と比べて高そうな項目(ある場合)
・削減より代替への変更が有効そうなもの
・すぐに解約・削減を検討できそうなもの
注記:税務・法的な判断は専門家に確認します。経営判断の参考情報として使います。
使いどき: 年度始めや事業見直し時。「なんとなく払い続けているものを整理したい」というときに使う。
プロンプト25:補助金・助成金の情報整理
行政案内の読み解きに時間をかけない。
以下の補助金・助成金の情報を整理してください。
{補助金の公式資料や案内ページのテキストを貼り付け}
整理してほしい内容:
・補助対象(どんな会社・何のために使える)
・補助額・補助率
・申請期限
・必要書類の概要
・自社に当てはまりそうかの簡易チェック
自社の状況:従業員{X}人・業種{業種}・投資検討中の内容{内容}
注記:公式情報の変更があるため、最終確認は公式サイト・支援機関で行います。
使いどき: IT導入補助金、業務改善助成金など、毎年案内が出る補助金の初読みに使う。
6. 顧客対応・営業(5本)
プロンプト26:クレームへの最終回答文
事実確認後、経緯と対応を整理して送る。
以下の状況でクレームへの最終回答文を作成してください。
クレームの内容:{具体的に}
事実確認の結果:{自社の過失あり / なし / 双方に原因}
対応方針:{具体的な対応内容・補償内容など}
再発防止策:{あれば}
要件:
- 事実と対応内容を明確に
- 言い訳を並べない
- 過剰な謝罪も不要(事実に基づいて誠実に)
- 関係継続を前提とした文体
使いどき: 初動の謝罪メールを送った後、事実確認が終わった段階で使う。
プロンプト27:商談後のフォローアップメール
「先ほどはありがとうございました」から始めない。
以下の商談後のフォローメールを作成してください。
商談日:{日付}
相手:{会社名・担当者名・役職}
商談の主な内容:{概要}
次のステップとして合意したこと:{次回MTG日程 / 見積り提出 / 資料送付など}
追加で伝えたいこと:{補足情報・感謝の言葉など。なければ「なし」}
要件:
- 400字以内
- 冒頭を「先ほどはありがとうございました」にしない
- 次のアクションを明確に書く
使いどき: 商談の当日中または翌日朝に送る。次のアクションを明確にしておくことで商談を前進させる。
プロンプト28:既存顧客へのアップセル・クロスセルの提案メール
売り込み感を出さずに追加提案する。
以下の条件でアップセル・クロスセルのアプローチメールを作成してください。
顧客:{会社名・担当者名}
現在の利用サービス・製品:{内容}
提案したいサービス・機能:{内容}
顧客にとってのメリット:{具体的に}
なぜ今提案するか:{タイミングの理由}
要件:
- 押しつけがましくない
- 「ご提案があります」から始めない
- 顧客の課題や状況に沿った切り口で
- 350字以内
使いどき: 既存顧客への定期的な接触。「営業っぽくしたくない」という担当者に。
プロンプト29:よくある問い合わせへの定型回答テンプレート作成
一度作れば何度も使える。
以下のよくある問い合わせに対する定型回答テンプレートを作成してください。
よくある問い合わせ(5〜10個):
{問い合わせ内容を箇条書き}
自社のサービス・商品概要:{簡潔に}
回答に使っていい情報の範囲:{どこまで答えるか}
出力:
・各問い合わせに対する回答テンプレート
・「ここは案件ごとに変える」部分を明示
・共通で使える挨拶文・締め文のパーツ
使いどき: 問い合わせ対応の型化。担当者が変わっても品質が均一になる。
プロンプト30:解約・退会希望者への対応メール
引き止めを試みる場合も、受け入れる場合も対応できる。
以下の状況で解約・退会希望者への対応メールを作成してください。
サービス名:{サービス名}
顧客の解約理由(分かっている範囲で):{理由 / 不明}
引き止め施策を試みるか:{試みる / 受け入れる}
引き止める場合に提案できること:{代替プランや解決策。なければ「なし」}
解約の手続きの流れ:{手順を簡単に}
トーン:押しつけがましくない。相手の判断を尊重しながら丁寧に。
使いどき: サブスクリプション型のサービスや定期契約の解約対応。感情が動きやすい場面でも冷静に対応できる形にしておく。
うまく使うためのコツ
コツ1: プロンプトを育てる
最初のプロンプトが100点である必要はない。使っていくなかで「この言い回しが毎回ズレる」という部分を直していく。3〜4回使ったタイミングで見直すと、自社の業務に合った形に育っていく。
コツ2: モデルを選ぶ
上のプロンプトはChatGPT(GPT-4o)・Claude(claude-sonnet)・Geminiどれでも動く。ただし長い文字起こしの処理はコンテキストウィンドウが広いモデル(Claude claude-sonnetなど)の方が安定する。
コツ3: 機密情報を直接貼らない
顧客名・金融情報・個人情報をそのままプロンプトに貼るのは避ける。「顧客A社」「金額XX万円」のように仮名・伏字にして使う。社内でAI利用ポリシーを決めておくと事故を防げる。生成AIの社内利用ポリシーの作り方は中小企業の生成AI利用ポリシーの作り方|情報漏洩を防ぐ社内ルールで整理している。
コツ4: テンプレートを社内で共有する
Notion・Googleドキュメント・Slackのブックマーク機能などに保存して、チームで共有すると業務の品質が均一になる。特にメール系のプロンプトは担当者によってバラつきが大きい業務なので、型を統一すると品質が揃いやすい。
まとめ
30本のプロンプトを6領域に分けて整理した。
- メール作成・返信: 取引先対応・クレーム初動・請求書案内・新規アプローチ・社内告知
- 議事録・会議: 議事録作成・アジェンダ・長文要約・週次報告・1on1準備
- 資料作成・文書: 提案書アウトライン・長文要約・マニュアル素案・契約書確認・ナレーション
- 採用・HR: 求人票・面接評価・不合格通知・受け入れチェック・退職対応
- 経理・事務: 経費差し戻し・月次レポート・入金確認・固定費見直し・補助金整理
- 顧客対応・営業: クレーム最終回答・商談フォロー・アップセル提案・定型回答・解約対応
プロンプトは使う前から完璧にしなくていい。まず1〜2本試してみて、使えると感じたものを起点に広げていく。「プロンプトエンジニアリング」という言葉に身構える必要はない。業務をこなしながら少しずつ型を磨いていく、というペースで十分だ。
AIを「便利なツール」として使いこなすより一歩進めて、「業務の仕組みに組み込む」段階に進めたい人にはAIエージェントとは?中小企業でも使える業務自動化の事例も参考にしてほしい。